日別アーカイブ: 2014年6月12日

たてもの写真帖

国立競技場にある壁画は13点全部の保存という方向に転換されつつあるようです…どうなることやら?実物を見てないので作品の価値はよくわからないですが、今頃こうゆう問題が出てきてモメるのは情けないですね。突貫で事を進めるにしてはデカいプロジェクトなのに細かいことは後手後手。解体請け負い業者の入札も不調で、7月の解体工事の開始も先延ばしになる見込みだそうです。解体だけで20億2千万円以上!解体後に出る膨大な廃棄物の処理も問題になるのでは?
…壊される国立競技場の設計コンセプトは「力強さ」「優美」「簡素」とのこと。なるほど納得の簡素なコンセプトに好感が持てますね。そして新国立競技場のコンセプトは「オプティミズム」だって!ふ〜ん。未来を楽観視できない厭世的ヘソマガリ人間には兎に角イケ好かない物件ですな〜。年間46億円も維持費がかかる巨大建築を楽観的に迎えろと言われてもね。

建築の保存について思いめぐらすうちに「そういえば、あんな建物もあったなぁ」と急に懐かしくなり昔のアルバムを引張り出してみました。90年代に取り壊された近代建築の数々…地上げ嵐に吹き飛ばされ、マンションブームに呑込まれ「あれっ?無くなってるー!」という衝撃と悲しみの連続でした。残された写真は自分の腕前が恨めしいほど下手ですが、こうやって思い出す手懸かりにはなるので残ってるだけマシかな…と。

巴里院
吉祥寺の理容室『巴里院』初代店舗(1937年築)1993年ごろ撮影。
リズミカルな曲線と直線が華やかでした。小さな丸窓が効いてます!スクラッチタイルLOVE!
十数年前に初代の印象を残した二代目に建て替えられましたが、昨年、道路拡張のため閉店。
東洋キネマ
神保町二丁目にあった『東洋キネマ』(1928年築)1991年ごろ撮影。
作為を感じさせない破壊的なとりとめ無さがたまりません!「ダダ建築」と名高かった。
風呂屋
世田谷区用賀にあった銭湯(名前は失念)昭和初期の建物でしょうか?1991年に撮影。
細かいダイアカットの色ガラスとタイルの優しい雰囲気で好きでした。(入ったことはないけど)
タイル
銭湯入り口の左右に飾られてたタイルの一枚をガレキの山から発掘!でかしたぞ昔の自分 !!!!!!
採集データーのシールが貼られてます。「平成4年1月1日」・・元日から解体現場で発掘作業。
たしかこの二週間後は「成人式」だったけど「振り袖を着る奴は成人式商戦にのせられた敗北者」と見下して欠席。なんてたって同級生に会うのが一番イヤだったので…昔からヘソが曲がってる。
(20年以上前の赤旗日曜版に包んであった。志位さん若い。)