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造化の天工

再燃した古絵葉書熱によりここ2年間で蒐集した枚数は500に上る勢いである。100円ショップ(セリア)購入のファイルに収められた9×14センチの100年前の風景は、同じ日本国土とは思えない長閑な空気に包まれた桃源郷。私は写真に封じ込められた仙境に逃避しては浦島太郎のように時間を忘れ、その日にやらねばならぬ仕事も忘れ「まあいいか」と責務をアッサリ放棄し一日を終える…。

最近人気急上昇は〈松島エハガキ〉で、大量まとめ買いの束に偶然入ってた数枚がブームのきっかけだ。松尾芭蕉が「造化の天工」と讃えたとおりの霊妙な造形をした小島の数々は、盆栽・水石・盆景・庭園のごとき愛玩物のように見える。この美しいミニチュアを眺めていると、山水及び林泉への鑑賞眼が生きていた時代、好事家のような趣味性が一般的だった頃への憧れはさらに強くなり、まだ見ぬ松島を脳内で巡るだけでは飽きたらなくなってきた。そぞろ神のものにつきて心を狂わせ…って気分でいたら、神仏に私の願が届いたのか(なんと)陸前視察のお話が舞い込み好機到来(これは摩訶不思議!)。道祖神の招きなら断る理由がないだろう(もちろん出張します)。

(兜島)
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(二王島)
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(親に勘当裸島)
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パンツ一丁の半裸男が2名、岩の上で対座している。
小舟は彼等を下ろして遠くに離れてしまった(舟に乗っているのは親類か?)

魚が水槽の外を見ている理由

ホトケドジョウを飼ってみて気付いたことは、彼等は水槽のガラス越しに外を見るのが好きだということ。水草や土管から顔を出しながら人間(わたし)の様子を観察したり、たまにテレビを観たりして過ごすのは「そんなに悪くないなぁ」と口をぽわ〜と開けて欠伸をしてたので、たぶん魚は人間と同じで退屈しのぎに何かを眺めてるのが好きなのだろう。
魚津水族館屋外のチョウザメたちは、円いプールの中でグルグルと時計回りにひたすら泳ぎ続けていたが、水中から見えるのはおそらくプールの壁面だけなので、ものすごく退屈してるのではなかろうか?それにひきかえ館内のサメたちは来館者を眺めて気ままに過ごしているようだった。チョウザメが人間嫌いならそれでいいけど(サメ本人に訊いてみないとわからない)

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外のサメ

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中のサメ

〈来館者を鑑賞する魚介たち〉
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こちらのクエは水槽にもたれてじ〜っとしていた(この姿勢が楽なのかな?)

かわいい日淡コーナー

「ハゼはかわいい」といくら力説しても「佃煮や唐揚げで食べるあの川魚のどこが?」と首をかしげる諸君も少なからずいるだろう。だが今一度わたしは断言する「ハゼはかわいい」と。その根拠は魚津市水族館・日淡コーナーで撮影したこれらのハゼ写真を見れば一目瞭然、この可愛らしさにあなたもハゼファンクラブに入会したくなるはず(そのような同好会は実在しないけど)。

〈かわいすぎるハゼたち写真館〉
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ボ〜っと岩に乗ってる姿が最高なハゼ

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かわいいウキゴリ君とチチブ君

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スイスイ泳ぐウグイやカワムツに無関心なハゼの類
(水槽にくっつくヨシノボリや石に隠れたカジカもいる)

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イワナたち(赤いのは婚姻色)

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〈マドジョウのお食事タイムに遭遇〉
水田を再現した環境でドジョウたちは飼われている。
小さい個体を優先し、顆粒エサ・フレーク餌・オキアミ・赤虫の順で飼育員さんが長いスプーンで与えるとドジョウたちが狂喜乱舞し、その激しすぎる動きにより泥が舞い水が濁る。