日別アーカイブ: 2023年6月16日

石と猫と先生

(中村宏先生も視聴なさってるか??) 私が現在ドハマりしてるNHKドラマ〈らんまん〉は、植物学者の牧野富太郎博士をモデルにした爽やか青春活劇です。胸熱の感想を誰かと語り合いたいと思ってるのですが、残念なことに今の所2名しか出会ってません…。
先週のお話は主に石版印刷所が舞台。その場面では、31年前に私が武蔵野美術学園で実習したとおり、石灰岩の分厚い板を研磨したのち油分のある画材で描画。それから製版しプレス機で刷るという工程が忠実に再現され「そうそう!重労働だった〜」と劇中では細マッチョな職工が行ってる作業を懐かしく思い出しました。
日本に現存する石版は稀少で、今後の石版画技術継承はさらに難しくなると伺ってたので「現場の指導は誰がしてるのだろう?」と気になり調べたら、なんと学園で教わった
先生の息子さんでした!

〈らんまん〉で石版画指導をされた稲田大祐さんの父上・稲田年行先生は大変な愛猫家で、工房に侵入した猫ちゃんが石版の上を歩いたのを知らずに製版してしまい、浮かび上がった肉球スタンプも絵柄の一部に採用しちゃった!というお話を聞かせてくださった。この可愛らしいエピソードは(アラビアゴム液の酸っぱい臭いとともに)今でもハッキリ覚えています。

〈5月の野生〉
IMG_6883
ドラマの影響を受けそこらへんの草花を生けてみた。
白い花はバイカウツギで花言葉は「思い出」
薄紫の花はキツネアザミで花言葉は「嘘は嫌い」
花器は路上の「ご自由にどうぞ箱」からもらってきた酒器(徳利2本)