月別アーカイブ: 2014年12月

ラストダンスは突然に

今年最後のバッドニュース、町田選手引退にまだ心の整理がつきませ〜ん。29日のメダリスト・オン・アイスでの演目は昨年のSP『エデンの東』、たぶんこれが町田選手のラストダンス。このプログラムのテーマは「ティムシェル」=汝、治むることを能う、でした。大学院に進学し研究者を目指すことも「運命を切り開く、ティムシェル」ということでしょうか?わたし的には「セカンドキャリア」なんて言葉は言って欲しくなかったです〜。未来を切り拓く前に保険をかけるみたいで格好悪いもん。それにスポーツマネージメントの勉強って実利的すぎやしないか?結局キミだって合理的にしか行動しないんだ。極北への旅を途中でやめたら「水晶宮」から脱出できないままだよ!わ〜、悪態ばかりついてゴメンなさい。引退に祝福の言葉も贈れない辛い気持ちを察してくれたまえ…。(しばらくは本気で応援出来そうな選手はいないな、と思ってましたが、メダリスト・オン・アイスでの本郷理華選手の「スリラー」に魅せられました。ゾンビメイクでゾンビになりきって滑っている姿が自発的で素晴らしい!彼女に注目です。)

ところで、私の毎年楽しみにしているNHK「大相撲この一年」で、今年も北の富士さんから重大発表!なんと「俺の解説の後継者は安美錦」と安美錦関を後釜に指名したのです!すごいこっちゃ〜あの飄々とした余裕こいてる調子で解説してくれるなんて面白そう。ぜひ実現して欲しいです!…お相撲さんでは豊真将が好きですが、今でも病気と怪我で苦しんでるのに、私が応援するとますますツキが逃げそうなので応援しない。(こうやって書くとまた引退しちゃったりして…怖い)なので来年は広く浅く、旭天鵬と琴奨菊と嘉風に期待してみようかと思います。

….あまりにも人間的(悪い意味で)すぎたロクでもない2014年も今日でおしまい!
あれよあれよという間にカザマーゾフの一族に返り咲き、この超シャビーな借家、風間城の城主となりました。無頼を矜持せんと粋がっている手前、実にお恥ずかしい限りですが、人様から過分に優しくしてもらい、情けが身にしみる一年でもありました。ありがとうございました〜。
来年は予定がいっぱいあるので死物狂いに頑張ろう。そして真の「唯一者」に成る可く、自分を使い切る一年を過ごそう!もう「極北への同人」を他人に投影するのはやめて一人で進まなければ!
この黒い黒い闘争をまだまだ続ける所存でありま〜す。皆さま!来年も何卒よろしくお願いします!!!

2014-12-31 03.34.18
DJ 黒太郎と黒猫グルーピーのミイ子
「来年もよろしくね!」

極北を目指せ!

(註:町田選手が引退表明する前に書いたので、内容にズレがありますがご容赦のほどを…)

「僕の心を込めた作品を皆さんにお届けします。」…今シーズン、町田樹選手が発していたこのコメントに、私は少しばかり不安を感じていた。氷上の哲学者と呼ばれ「町田語録」が注目されるようになると、彼の演技すべき舞台は氷上の外に拡大し、「皆さん」の期待する「町田樹」に徹しようとするその姿勢は、言葉を慎重に選びながら語るインタヴューでも見て取れてちょっと辛かった。昨晩の日本選手権のフリープログラム「第九」の演技は、自らが課したテーマ『シンフォニック・スケーティングの極北』の完成にはちょっと遠いものだった。結果は小塚選手にも抜かれて4位(小塚君の渾身の演技に意地を見た!低身長で苦しんでた宇野君も背が伸びて安心した)。そしてこのまま「極北」へ向かう強度が保てるか疑わしい試合後のコメント「悔いはないです…僕のすべてを詰め込んだつもりです」…本人が満足してないことは傍目から見ても明らかなのに、どうしてこうポジティブに取り繕うのか?極北を標榜する人物としては厳しさの欠いた甘さを感じた。

彼の愛読書が「ヘーゲル美学講義」だということが取り沙汰されて以来、氷上の哲学者とネーミングされるようになったのだが、もちろん哲学書を読んだからといって哲学者になれる訳ではないし、哲学者になる必要もない。(美学講義はヘーゲルが書いた本ではないし。私は未読…)この著書の言葉から「スポーツと芸術の融合の可能性」を見いだしたそうだが、では美学的に芸術を至上のものとして、その至上の産物は誰に還元すべきなのか?という問いに、たぶん今の彼なら「皆さん=観客」と答えるんだろうな。お客様は神様です!そう、芸術至上といいつつ「神」という概念を頂上に戴いてる以上、芸術は至上ではない。
マジで極北を目指すのなら、概念観念を蹴散らして、故ヘーゲル御大に不敬で失礼な態度をとった非道徳の旗手、シュティルナーやニーチェを是非読んで欲しいな。そしたら「皆さんのため」なんて安っちい目標の向こう側が見えてくる(筈?)。皆さんから愛されなくなるリスクは高いが、愛読書に加えてみたら如何かな?…死物狂いの戦士は、殺すか殺されるか常にその瀬戸際にある。死ぬか生きるかの状況で「どう見られているか」と悠長に考えるヒマは無い。がんばれタツキ君!!極北のスケーターを目指してくれ〜!

2014-12-28 16.59.36
引退後の振付け師・町田樹も楽しみですが、
今は町田選手として死力を尽くして欲しい!がんばれタツキ君

☆悲報ー!!!!!!☆
たった今はいった速報。町田選手、突然リンク上で引退表明・・・!
ショックです〜。次の試合の代表入りも決定したのに辞退したそうです。
引退を決めていたなら、なおさら日本代表の試合はまとめてもらいたかった。
☆追記☆
「悔いはない」ってそういう意味だったのか〜しかし世界選手権に出場して有終の美を飾って欲しかった!もう進路が決まってモチベーションが続かないという理由での、シーズン途中の引退ならもったいない。最後の最後に死物狂いの舞いが見たかった!残念…。引退後の進路も「振付師」と言ってたのに、早稲田の大学院で「研究者」を目指すなんて!芸術家の夢は諦めて転向か〜。
もう信じられん。この心のスキマをなんで埋めようか?!

無傷な街へ

昨日ヤボ用があって下北沢を訪れました。めちゃくちゃ久しぶりのシモキタはなんとなくシラケた雰囲気で寂しい…。井の頭線で美術学校に通学していた5年間は、しょっちゅう途中下車して古着屋や中古レコード店などブラブラと物色してまわる、中身の貧弱な「街の子」気取りでした。(生っぽい迫力が苦手で小劇場やライブハウスには行った事がない…)今の下北沢駅前は、とりあえず大学生向けの店がそろった便利な街という感じ。やっぱり小田急の地下化の影響でしょうかね、というか地下化が駅前再開発事業に利用されたようなカタチか?
現在行ってる地下化工事は、1990年から小田急の高架化に反対し続け、対案として地下化を推し進めた市民運動の成果なのですが、何を隠そう、我が親父様もこの「地下化運動」の熱心な活動要員でありました!裁判が最高裁までいった時には「滅多にないことだから傍聴しろ」と言われシブシブ傍聴した思い出があります。たしかに小田急の高架事業が進んでたら、もっと暗ぼったい町並みになってかもしれないし、踏切が無くなって通行もスムーズになったけど、人通りの多い一番街商店街入り口の踏切で、踏切の上がる瞬間を今か今かと待つ、他人同士のジレ〜っとした時間の共有も嫌いじゃなかったな。あのごった返した人混みが懐かしい!地下化でできたスペースを駅前広場にして道路の拡張をし、車の出入り可能な駅前にしようって運びになってますが、商店街に車の利便性は要らないと思うし、人の往来が断絶されて余計に寂れそう… 。「世田谷ライフ発信ゾーン」「文化発信ゾーン」というのが開発のコンセプト(笑)。大企業発信の夢と希望の「期待値計算」になんの文化も感じられませ〜ん。汚さも文化、という許容は大企業のエリート社員には望めない。傷もザラつきも無いツルっとした残念な世田谷ライフが造成されそうだ。

つる
うちの観葉植物は台所の隙間から侵入してきた蔓草。とても元気そう…もう勝手に生えてくれ!

サボ
栽培してるヤツは飼い主に似てドス黒くとんがってる。
冬場とはいえもう少し元気が欲しいが、この部屋は彼等には寒すぎる。
極北の世田谷ライフを辛抱してくれたまえ〜

聖☆まっくす〜布団からの脱出〜

ただいまシモヤケ進行中。築60年を越えた我が家の寒さっていうと、室温と外気温が同じで、時としては室温の方が低いことも…。なので防寒対策はバッチリ!昼間も郵便屋さんがギョっとするぐらい着込んで、寝る時はそのまま布団に入るという半ばホームレス・スタイルなのであります。しかし末端からの冷えは防ぎきれずシモヤケは免れません。
手の指は一回り太くなり、靴もキツくて痛いのですが、何が困るって寝る時に布団が暖まってくるとシモヤケた足が痒くなるのが困る。それは水虫と同じくらいの痒さ。以前、スーパーマーケットの鮮魚部での湿った労働環境下で罹患したので分かります!…寒さで寝付けず、暖まると痒い。これを一通りやり過ごして寝るまで時間が必要なので、この時間は読書にあててます。我ながら合理的!読んでる本はアンチ合理主義だけど。(ちなみに歌って寝るのは、もう寒くて無理です)

…去年の今頃はクリスマスシーズンに寄せて、尾形亀之助「無形国へ」の超うしろ向きな経済社会への反逆(ハンスト&餓死)に思いを巡らせていたっけなぁ。じゃあ今年の聖夜に誰を思うのか?YES!今年は「聖マックス」に首ったけです。その微動だにしない、滑稽にすら見える個人主義的な姿勢から、マルクス・エンゲルスから「聖マックス」と揶揄されコテンパンに叩かれた(三分の二のページがシュティルナー批判にさかれた共著「ドイツ・イデオロギー」は幸か不幸か、互いの生存中には出版されなかったのですが…)イデオロギーの敵「唯一者とその所有」の著者マックス・シュティルナー。その不遇な人生を考えてしまう寒々とした年末なのです。
伝記に仕立てられた偉人の苦労話は数多くあれど、こんなに悲惨な「傷だらけの人生」も後世の慰めとして「伝記」と対等の価値、それ以上の価値があるんじゃないかな?とシュティルナーの生涯に感じるところがあります。ニヒリストとして比較されるニーチェでさえ、名(迷?)プロデューサーの妹がいて幸せだったと思えるほどシュティルナーは孤独です。

1806年ドイツの小都市バイロイトに楽器職人の息子として生まれるが、生後間もなくその父は大喀血で死亡。母に連れられ転居したり、一人で他の家に預けられたりを繰り返す幼少期。そんな環境でも読書家で頭脳明晰だった少年は、ドイツ観念論にはまって20才でベルリン大学に入学します。しかし猛勉強が仇となって結核を発病し2年生で退学。他の大学に復学しても「家庭の事情」で休学させられたり、教員免許取得に挑もうとした矢先に、精神病の母が下宿に転がり込んで来たりと、なかなか勉強に打ち込めない…。やっとの思いで教職につき、結婚したものの翌年に妻は早産で死去。青年ヘーゲル左派の溜り場「ヒッペル酒場」で出会った二人目の妻は、シュティルナーの開業した牛乳屋さん(!)の失敗に愛想を尽かして離婚。その後、教員の職も無くし、借金で2度留置所に入れられ、赤貧から逃れられず住まいを転々としながら、最期は首を毒虫に噛まれたことが原因でアパートの一室でひっそりと死んでいた。享年49才。…大雑把で恐縮ですが、これがシュティルナーの不遇人生のあらましです。・・・本当にツイてない、そして不器用。「貴族の手」といわれた繊細で病弱な哲学青年が、重たいミルク缶を運ぶ商売なんて出来っこないのに何故牛乳屋さん?案の定、客を待つだけの消極的な商売で、牛乳は腐敗し店はすぐ潰れたそうです。….そのピント外れな行動力が更に人生の歯車を狂わせたのでしょうか?

そんな不幸まみれの思想家の名を、後の世まで知らしめたのがシュティルナー唯一無二の代表作『唯一者とその所有』。自らを売り込まない貴族的態度のシュティルナーはこの本一冊で、ヒッペル酒場の仲間達の度肝を抜き、同じくヘーゲル左派だったマルクスに論敵と目されるほどの衝撃を与えたのです。(マルクスを思想家から科学者に転向させるきっかけにすらなった、という説も)酒場では地味な存在だった男が一躍「危険人物」に!さぞかし本人も痛快だったでしょうね。実存から「個」を削り出す逆説の暴風雨に混乱し速攻ギブアップしたくなるこの本。しかし、このたった一冊の本の影響力は爆弾級です。シュティルナー自身は、運のなさと卑屈な高貴さで不遇な人生を送ったけれど、こんなヤバい本を残せたことは創造的個体にとって最大の幸福(ベンサム流の幸福ではなく)だったんじゃないかな〜と思います。
日本では「唯一者」の薫陶を受けた人物として辻潤、百瀬二郎がいますが、二人とも破滅的な生き方をしています。これではまるでスティルネリアン=堕落という不名誉な烙印を押されてしまいそう!私が思うに「個人主義」と名付けられた思想に呑まれたのではなく、ただ単に酒に呑まれアルコールに依ってしまっただけではと…。(シュティルナーに傾倒してもまともな人はいます。ルドルフ・シュタイナーとかマックス・エルンストとか)思想を言い訳にするのは、それこそ「唯一者」の内容に反することなので心して気をつけよう!
良い作品を遺すのが人生の目標では決してないけれど、「唯一者」のような不発弾を置き土産にするような仕事がしたい。来年はもっと自分に忠実にがんばろ〜っと!とっとこ虚無太郎☆聖MAXことシュティルナーのように!

そんなことを、つらつら考え日は暮れる…布団から脱出できなくて日中起きてる時間が短い。まずはそこから改善だ!今年中に掘りごたつの用意をしよう。…それでは皆さんメリークリスマス!

酒場
なんだか楽しそうな「ヒッペル酒場」エンゲルス画
(テーブルに手をついて葉巻を燻らしている男がシュティルナー)

2014-12-23
このまえアマゾンで91円で購入した本。これを読みながら寝てる。

『水晶宮からの脱出 アナルコ=サイコロジー的批判
シュティルナー・ニーチェ・ドストエフスキー』
ジョン・キャロル著(松原公護、塚本利明、塚本嘉寿訳)1980年 未來社

もろに論文なのでなかなかページが進まない…まだ半分も読んでません。
非合理御三家を題材に評論してますが、今のところほとんどシュティルナー論です…
唯一者、地下生活者、ツァラトゥストラが好きなフロイト支持者向けの本。

赤と黒(その2)

赤と黒、そして萩原恭次郎のことを書きかけて、随分しばらく放置してしまいました…。こうやって時間をおいてみると(その1)での概要のいいかげんさに気がついて、なんか続けるのが億劫になってしまいました。しかし宙ぶらりんのまま「後程に」がパターン化するとイカンので、内容の不備は承知で書きますがお許しを〜。
前回で「何の主義にも依らない」ということに帰結した、と雑に書きましたが、もう少し注意深く表現すれば「個人主義的アナキズムの影響を受けて、イデオロギーの範疇に身を置かないことを意識した」というほうが正しいかもしれません。「赤と黒」は四輯で途切れてしまいましたが、その短い期間にかなりの変化をみせます。それが一番顕著に表れているのが恭次郎の作品です。そして、階級闘争と革命にシラケ気味な同人一同が、過程でありながら、葛藤の上で絞り出した「結論」が最終号で表明された『赤と黒運動第一宣言』です。
「赤と黒」の第一輯が発行された1923年当時、壺井繁治27才、岡本潤23才、川崎長太郎23才、萩原恭次郎は25才でした。壺井は早大を中退し入隊したものの「危険思想」で除隊。岡本は渡辺政太郎の遺志を継承した「北風会」に参加、川崎はアナキズム雑誌「熱風」に参加するなど、各自、東京を拠点に思想的な動きに加わっていました。そのなかで恭次郎だけは口語自由詩の第一人者、川路柳虹が主宰する雑誌の同人で割とマジメ。前橋から上京したのも「赤と黒」発行の一年前で、東京デビューしてからまだ間もない頃でした。しかし中学時代から同人誌で短歌や詩を発表してた早熟の詩人は、東京の若い詩人達の間でも評価が高かったようですね。そんな期待もあって壺井から「赤と黒」に誘われたわけです。
…さて愈々「赤と黒」第一輯発行!出入りしてた南天堂の店頭にバーンと並べられ幸先よくスタート。素っ気ない表紙には細い罫線で四角い枠がひとつ、そこには『…詩とは爆弾である!詩人とは牢獄の固き壁と扉とに爆弾を投ずる黒き犯人である!』の過激な宣言文が飾られてます。わ〜、どんなトンガった詩が載っているんだろう?と期待度マックスで第一頁をめくると….。
栄えある巻頭は「畑と人間」という恭次郎の詩です。・・・じみ〜非常に地味!「子供は都会に出ちゃって親だけ寒村に残されて農家はつらい」という内容の詩には、なんの目新しさも爆弾要素も見受けられず、「死刑宣告」でかっこいい恭次郎を知った私としては、同一人物の作品とは思えないほど冴えないダサい詩なのです。(ちなみに他の同人の詩は、社会を呪う都会の若者達の厭世的雄叫びみたいな感じ)これには同人に誘った当の壺井もガッカリしたようで、第四輯の編集後記「同人雑記」にこう記しています。「かつて萩原恭次郎は本誌の第一輯と第二輯に於て農村を取材した地味な詩を書いた….けれども、僕達同人間では、あれにはあんまり感心出来なかった。悪く行くと、ああした詩は萩原自身の生活からだんだん離れて、一種のセンチメンタリズムに陥って行く恐れがあった。…」あんな作品は萩原恭次郎らしくない!という手厳しい仲間からの批判に悩みに悩み抜いた結果、次第に恭次郎の作品は、壺井からも「萩原自身の本質」と評され、後に詩集「死刑宣告」に収められる「騒音詩」が形成されてゆきます。第四輯の「●●」はまさにそういった作品に到達してます。
そして、恭次郎が切り込み隊長として先陣を切った『赤と黒第一運動宣言』は、こりゃ〜たしかに爆弾だ、と納得の声明文になったのです。

狂児
リボンタイと眼力。
自意識をガンガン飛ばしてる萩原恭次郎(狂次郎)

日本のマルクス?

先日の衆議院総選挙の結果は、あぁやっぱりね、という投票率の低さで自民の圧勝。国民の約半数しか参加しない選挙に650億円もかけて「アベノミクス支持」のお墨付きが捏造されただけ。これで安倍政権の延命が保証されてもうウンザリ!今更、寝首をかかれたと臍を噛んでる民主党も情けないし、その弱体につけ込んで連立を狙ってる維新の党は気持ち悪いし…。で今回「与党には投票したくないけど、保守系野党はどうもね」と投票に迷った人達の受け皿になったのが日本共産党。意外な議席の伸びにビックリしました。共産党に投票しても死に票になるからヤダな〜と思ってた人も、これからは投票してくれるかもね!
いまでこそ日本共産党は、共産主義のイデオロギーを全面に出しませんが、その御本尊(?)的存在のカール・マルクス、そのマルクスに近い思想を持った江戸時代のお医者さんがいた!それが安藤昌益です。私もつい最近、読売のカットの仕事で初めて名前を知り、ウィキペディアで調べてみたのですが、肩書きの数と種類がハンパない「医者、思想家、哲学者、社会学者、無神論者、革命家、農業指導者、反儒教主義者、予言者、救世主、神主、僧侶」…予言者、救世主って?神主と僧侶は両立出来るのか?など、かなり謎めいた人物です。安藤昌益は、現在の青森県八戸で医院を開業する一介の町医者でありながら、101巻93冊にも及ぶ『自然真営道』という思想書を刊行し、その内容は、自然に根ざした循環社会、身分格差の無い平等社会、第一次産業を軸にしたコミューンと相互扶助社会の建設…まるでユートピア思想です。しかし、これが徳川時代、江戸中期の田舎の医者が考えた理想像だとは思えぬほど革新的ですよね。この思想を端的に理解させるために作られた造語が面白くって「不耕貪食」=百姓の働きを搾取する奴等、「無始無終」=永続的循環運動、「盗道」=支配者、ブル、「命の根」と書いてイネ「世の根」と書いてヨネ、「真人」=農民などなど、このフレーズの断片だけで、昌益がどんなことを言いたいのか見えてくる。
こんな農民のハートをキャッチするフレーズを編み出す地方文人、昌益を支持する人も多かったようです。そして自ら守農大神とまで名乗るまでに!神様を自称するカリスマは、もはや指導者ではなく宗教家ですね…昌益さん電波系?という疑いを持ってしまいます。(外八理容だって、もう少し論理的にしっかりしていれば宗教家になれる可能性があるかも?)
この「元祖アナキスト」「世界初のエコロジスト」「日本のマルクス」と呼ばれている昌益の肖像画は、墨でチョロっと描いた似顔絵ぐらいしか残っていないので、今回の「時事×思想」の肖像はほとんど想像で描きました。イメージは「村の変人とユートピア」です。

昌益
来週月曜(12/22)読売新聞朝刊に掲載予定です!

外八大宇宙、兵庫

今年も残す所あとわずか20日となりました。思えばこの一年はロクな事がなかった(自業自得だけど)。なので旧友と連れ立って、厄落としがてら「パワースポット詣」をすることにしました。神秘のエネルギー漲る「磁場」に行くことで、自分の気力をアップさせるというアレですよ!私も世間の女子にならって、超越した力にすがってみようかと…ということで大阪の県境を少し越えて兵庫県川西市へ。めざすは『外八理容』です!!
幸い、一緒に付合ってくれた友人の地元が近いので、ここら辺の情報を事前に集めておいてくれました。お陰で『外八』がどうして「大宇宙の一員」になってしまったのか?というレアな情報も得られ、外八テキストを解読する上でとても有利になりました。(他言無用と口止めされたのですが、どうやら身内の不慮の死が引き金だったようです。)ネット上の写真の印象もかなり衝撃的なものでしたが、実際この目で見た『外八』には、たんなる電波系物件、誇大妄想の産物といった言葉では片付けられない、力強い憎しみの大瀑布がありました。ガルシンの小説「赤い花」の狂人の無意味で不毛な闘争の傷跡…そんな理不尽さ(外八にとっての理不尽)に対するドンキホーテ的な闘争の歴史がこの『外八理容』の手書き看板の数々なのです。
一様に目を背け素知らぬ顔で通過してゆく人々…。外八は「家族」を守るために「大宇宙の一員」という自覚を背に文字をしたため続ける。地元民の立ち止まらない店先で、この身の理不尽さを宗教的な理念に転化し、不可解な言葉の羅列で「砦」を築く。そして更に正気の世界に生きる人々を遠ざける…。非合理の戦いとは何か?自己の良心(あるいは正義)と外圧とのせめぎ合いは、この外八、彼一人のものではない。理性によって規定された道徳以上の「狂気の美徳」を持たなければならないのは、「美術」という番外地の人間ではないのか?…外八の情熱にあてられて、ついそんなことを考えてしまいました。

汐灯
今朝も長シャリ〜。
昨日はキツネが食べられなかったので梅三小路にある「汐灯」というお店でリベンジ。
「きつねうどん320円」ジャーに入った揚げ玉入れ放題!個人的には「潮屋」よりこっちの出汁のほうが美味しいと思いました。大満足!これから阪急宝塚線に乗って彼女に会いに行きま〜す。

DSC_0169
能勢電鉄線「多田駅」から徒歩5分ぐらいの所に『外八理容』はありました。
感動ー!!!!!! 久々にあった友人そっちのけで外八に夢中!の私なのです。(友人撮影)

外観
外八理容のスッキリとした外観。
過去の写真より看板の数が確実に増えてます!よく見るとトタンが何枚か層になっていたり、白いペンキが塗り重ねられて書き換えられてたりと、常に『更新』されているもようです。

外八
ぎゃー!リアル観念芸術。ものすごい情報量です。
「歴史と国連と国家体制と経済大国までと軍事大国までと文明文化大国までと成っている精神の罪業が全てである神神の本尊と論文の書物とを無限に創作している全てが嘘の全て騙し合いの全てである裏切り者の頂点までと成って欺いて胎児の時からオギャの出棺の儀式で闇の星に突き落とし常に太陽系お(ママ)消滅」
看板の一枚を書き起こしてみました。「を」を「お」と表記するのが外八文体のようです。

ノーベル賞
「ノーベル賞千回受けた魔神より宇宙の一員自覚こそ偉大」
ノーベル賞を千回コンプリートすると魔神に昇格!なるほど出世の秘訣がありそうだ。

精心
『精心の世界連邦 精心の生涯教育』
「大宇宙と共に絶対に生きている自己の絶対的存在と成っている自己の絶対的責任と成っている大宇宙生命体の分身である尊い宇宙の一員として絶対的幸せと成る我が宇宙生命の完成へと聖業に生きる大宇宙の全てを形成して守っている全てが我が宇宙生命の学問と哲学の思想とで一念三千の法理法則と成っている因縁因果で森羅万象の法華経と生まれ変わって森羅万象の法華経と成って聖業を果たし仏法のすべてを示して教えている高等教育の普遍的言葉と文字とが法華経と成っている学問と哲学の思想との本心である仏法の究極である生命体の一法である南無妙法蓮華経の仏身に完結する尊厳な命を守までの責任が教育行政の文明文化」
同じ語句が繰り返し出てくる渦状グルグル文章。句読点ゼロで息が出来ません!

ガン細胞
上の看板の支柱部分。「精神」と「精心」の違いが外八思想の基本です。

独房
家族の病気と事故、そして行政によって精神病院に入院させられたことなど…。
外八が「国家権力の神神」との抗争を始めるきっかけが垣間見える一枚。

外八3
お店の側面はヘイトの吹き溜まり。
「外八へ自治会に至る怨念を川西行政の保険部の奈らず者が誘拐拉致の監禁は絶対に許さんと酒鬼バラ聖斗の前後に続く少年の真意は大宇宙の警告だ」

精神と精心
横長のトタン板にはテーマソングが掲げられています。

『精神と精心』作詞作曲 外八

(1)アーメン3カイ
精神の親から生まれ 奈落へと神の全ては 罪業の全て
なんでなんででおいらがよ 三大遺伝子の御本尊に帰れない
人間へ絶望の闇と成る
(2)ナムアミダブツ3カイ
生まれた誓いの抹殺の 神の国精神の 罪業に生きる
なんでなんででおいらがよ 三大遺伝子の御本尊を見失い
胎児の時から闇の星と成る
(3)ナムミヨウホウレンゲキヨウ3カイ
三大遺伝子の御本尊を 宿図した教育基本法に生きる
総括の聖業を守る 三大遺伝子の題目を唱えて
ついについにおいらがよ 太陽系を常に誕生させる
尊厳な精心の人生と成る
(4)ナムミヨウホウレンゲキヨウ3カイ
大宇宙原点の主である 尊い宇宙の一員として
大宇宙で最後の代表に成って 太陽系を誕生させる
常に常においらがよ 精心の人間に宇宙生命に
完成し仏身の命に完結と成る
(5)アーメン ナムアミダブツ ナムミヨウホウレンゲキヨウ
精神と精心と成る 出合の因縁を全て変る 生命生理現象である
全てを伝えるおいらがよ 出棺の儀式と成っている
身体のすべてで証明と成る

….作曲も外八!どんな曲なんだろう?聴いてみたい…。
「なんでなんででおいらがよ」というフレーズが頭から離れなくなりました。

多田神社
ちなみに、外八から少し離れた所に「多田神社」という元禄元年(970年)に創建された、源氏ゆかりの由緒正しい神社があります。この拝殿は重要文化財だそうです。外八宇宙に呑込まれて拝観という気持ちになれず、ほぼスルー。友人は「ラストサムライっぽい所」だと言ってました。

…今回は、実質一泊二日の旅だったのに、奴隷バスに乗車したせいか長旅をしたような気分です。しかし、長年見たいと思ってた高射砲ハウスは健在だったし、無人島メイトと大阪で飲んだり、久しぶりに旧友とゆっくり話すことができて楽しかったな〜。外八宇宙からは変な「気」をたくさんもらえた!頑張ろう!!

 

亡者の行進、大阪(2)

旅行をするとき、戦跡、廃墟、自衛隊駐屯地は有難い。当初の旅行の目的がひとつでも、この3点は日本全国どこでも点在している上に、見学はタダときてる。今回も松田くんの「亡者の行進」展をメインに、戦跡+αのオプションつきの旅行が計画で行きました!
私の旅行プランはかなり綿密で、何日も前から調べ上げ、分刻みのスケジュール表「旅の栞」を作成してから出掛けます。「旅行で息抜きしたいのに、ゆっくりできないじゃん。」とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、私にとっての旅の楽しみは「プランを完璧に消化する」ことにあるのです。行き当たりばったりのふれあい旅なんぞ屁だと思ってます。
…しかし今回は意外な落とし穴がありました。それはスマホ。今年の10月に生まれて初めて携帯電話を所持することになり、アイフォンを購入したのですが、この便利さに依存して気のゆるみが生じました。なぜか大阪に着いたその日にネットとメールが繋がらなくなりました〜ギャフン。電車の時刻や戦跡の地図は「旅の栞」になっているので問題なかったのですが、肝心の松田展「アートスペースZERO-ONE」の場所はホームページで確認してたので、最寄りのバス停まで辿り着けたたものの迷子に…。やむなくバス停前の自転車屋さんに尋ねてみましたが「ギャラリーって何をする場所?」とまさかの逆質問で撃沈!路上で途方に暮れていると、ポンポンのついた帽子の女の子とハンチングをかぶった男の子、何か趣味を持ってそうなカップルが歩いて来たので、藁にもすがる思いで訊いてみました。「分からないけど調べてみます。」とスマホでサクサク検索する二人、有難い…思わず合掌して拝みました。ギャラリーの入り口まで連れて行ってくれ「いつも青い鳥を探している途中なので、急ぎの用事はありませんよ。」と語っていた二人はにこやかに立ち去ってゆきました…。
ひょんなことで「ふれあい旅」的になっちゃったな〜。青い鳥を探しているのか…。君の隣にいる可愛い帽子の女の子が君にとっての幸福の青い鳥では?まあ、気長に探してくれたまえ!私は21才の時に幸子の「幸」をドブ川に捨ててサチコになったのさ!行き当たりばったりで時間を浪費するのはヤメといたほうがいい。命はそんなに長持ちするモノではない!と親切にしてもらったのに腹の底では反発してる、どこにいってもヒネクレ根性なのでした。

天津麺
コスモスクエア駅から市営中央線で森ノ宮駅に移動しました。
大阪城に行く前に、腹ごしらえと休憩です。大阪は王将の聖地!
なので「餃子の王将」で天津麺を食べました。肉が嫌いなので専らコレです。
卵の火の入り方がパーフェクト!麺も固めで美味しかった〜

ビジネスパーク
大阪城のお堀の北東側に「大阪ビジネスパーク」という再開発地区があります。
その数あるビル群のなかでも一際目立つのがこの『クリスタルタワー』
なぬぅ!お前もクリスタルか?功利的成長はクリスタルを目指す!全面ガラスカーテンウォールのフラットな壁面に映り込んだ西の空が騙し絵のようでキレイです。
このキラキラビジネスパークも太平洋戦争時には陸軍工厰の敷地でした。

かつては帝国陸軍の軍都として栄えていた大阪中心部。この大阪城には明治時代には大阪鎮台が置かれ、大正時代には帝国陸軍第四師団に編成されて昭和六年の天守閣再建と同時に、現存している指令本部が竣工されたそうです。城内には明治初期から大阪陸軍砲兵工厰があり、太平洋戦争時には、6万人もの人が勤労する東洋一の規模を誇る軍需工場でした(城外にまで拡張された敷地の総面積は596万㎡!)。戦争末期には空襲の標的になって、工厰内だけでも400人近くの女子工員や学徒達が亡くなったそうです。この時、8月15日の終戦の日の空襲被害が一番ひどかった、というのだから「原爆が戦争を終わらせた」というアメリカの詭弁はやっぱり許せん!

荷揚げ門
クリスタルタワーの対岸に位置する石垣に作られた「大阪砲兵工厰荷揚げ門」
材料を運ぶ船が、そのまま工場内に出入り出来る仕組みになってる。

分析場
「大阪砲兵工厰化学分析場」1919年に竣工されたネオ・ルネッサンス様式の赤煉瓦の瀟洒な建築です。ここでは新兵器の開発や化学実験が行われていました。

鉄の塊
不自然な場所にある「池」は、工場の溶鉱炉から流れ出た鉄の塊だというのがもっともらしい説。そしてこの塊の中には転落事故で死んだ工員が埋まっているという恐ろしい都市伝説…。

京橋口
京橋口にある大阪城筋鉄門の跡と、そこから見える工厰時代の詰め所(たぶん…)
石垣の上に増築されたレンガ塀は明治時代のもの。

城
ご存知、大阪城!

弾痕
山里曲輪石垣の弾痕。1945年の度重なる空襲のさいに、米軍戦闘機の機銃掃射によって撃たれた痕跡が今でも石垣に残っています。(よく見ると丸い穴がポコポコ空いてます)

司令部庁舎
1931年竣工。天守閣復元の資金の大半をつぎ込んで建設され、陸軍に寄付された「陸軍第四司令部庁舎」ドイツの古城をモデルにしたデザインだそうです。たしかにそんな感じ。ちょっと前までは博物館として利用されていましたが、現在は使用されてないようです。

本部門
「大阪陸軍兵器支厰本部門」兵器と兵器材料の保管、修理を担当していた兵器支厰の門。
15万㎡もの敷地内に兵器を格納する多くの倉庫が建設されていたが、戦後に撤去されて、この門だけが残されている。

司令部
斜陽に映える石垣と司令部庁舎。
和と洋の古城コラボレーションはピクチャレスクの趣きです。

…負の歴史遺産(亡者)を求めて大阪をうろついた一日。最後は「亡者の行進」です!
亡者の行進
「亡者の行進」展示会場。新作のペインティングです(タイトルをチェックするの忘れた…)
顔のシルエットの土台は、黒魔術を司る山羊の姿をした悪魔「バフォメット」。それぞれの殺人鬼のパーソナリティーを、ネットで検索して得た情報をモチーフ化し、構成した作品になってます。たとえば緑の顔は津山事件の「都井睦雄」で目が殺した人数「30」になってます!

ペインティングのほかにも映像作品が4点あって、降霊術のように死者を召還して、生前聞けなかった「声」を収録しています(笑える〜)
私のヘタな説明だけでは伝わりませんので、関西にお住まいの方は是非ご覧になって下さい。

松田修展『亡者の行進』 ART SPACE ZERO-ONE(大阪)12/7〜12/28まで
*不定期回廊、予約でも見ることが出来ます。くわしくはホームページ参照!

 

亡者の行進、大阪(1)

無人島プロの仲間、松田修くんの個展が大阪のギャラリーで開催されるので、そのオープニングに合わせて関西旅行をしてきました!
行き帰りは夜行バスで車中泊、一日目の大阪で宿に泊まって二日目は兵庫に移動の日程です。行きのバリュータイプとういうバスでの移動中は眠れなかった…思っていた以上のクンタキンテ度で、ほぼ奴隷です。狭くて足が伸ばせないうえに、隣で無邪気に眠るガタイのいい薄ピンク色のロリータ少女が、テリトリーを侵してくるので余計に狭い!…この子はナナ、私は黒ナナ「へえ、あなたもナナっていうんだ、よろしくね…」という妄想で時間を潰す。そして全く熟睡できぬまま朝8時、梅田に到着〜。おお15年ぶりの大阪!睡眠不足などなんのその、計画して来た戦跡&廃墟の見学ツアーを実行するべく気持ちははやるばかりなのです!…撮って来た写真で紹介します。

食道街
阪急線の構内にある「新梅田食道街」細い通路に飲食店がびっしり。

潮屋
食道街にある立食いうどん屋「潮屋」でまず朝食!
きつねうどん目当てだったのに「お揚げ欠品」で出鼻をくじかれる。
「朝おにぎりセット」300円

京都本線
阪急 京都本線で第一目的地「淡路」に移動。

高射砲ハウス2
高射砲ハウス4
淡路駅から歩いて10分ほどの住宅地に「西淡路高射砲陣地跡」はあります。
ご覧の通り民家です!戦後のどさくさに紛れて、高射砲の台座に人が住み着いたという素晴らしい物件。わたしの「トーチカに住みたい」という長年の願望が近い形で体現されている!えも言われぬ感動で頭がボ〜っとなり立ちすくみました。ここの存在を数年前にテレビで知って以来、一度は訪れて間近で見たかったのですが、一基、二基と立ち退かされて、取り壊されずに残っているのはとうとうこの一軒だけに…。「見に行くまで残ってて!」という祈りで一杯でしたが間に合ってよかった〜。住人(普通のオバチャン)に心の中で「粘ってくれてありがとう」。

高射砲ハウス
違う角度から。高射砲の台座のコンクリート部分には小屋と物干し台、それを中心にトタンや材木などで住居部分が増築されているようです。年代ごとにバラバラの素材で拡張していった造形はアッサンブラージュの感。台座からは植物が自生!生命力あふれる高射砲ハウス。

高射砲ハウス3。
隣家の庭越しから見る高射砲ハウス。「廃」な感じがいいですね〜。

自販機。
市営御堂筋線「東三国駅」まで歩いてる途中にあった超安いジュース自販機。
「おいしさ倍返し」「100万人がいいね!と言っています。」とノリがいい。
「温めておきました♪ by 秀吉」自販機のどこかで秀吉が温めてくれてた缶コーヒーを購入!

コスモスクエア
市営中央線終点「コスモスクエア駅」を降りた先きに見えるのが「旧なにわの海の時空館」
大阪港の埋め立て地(コスモスクエア)を2008年のオリンピック招致の目玉にしようと開発(頓挫)した「テクノポート大阪計画」の残像を確かめににここまで来ました〜総額2兆億円の遺物です。

舞洲
ウッドデッキを歩いていると、向こう岸に舞洲ゴミ処理施設が見えます。
かの有名なフンデルト・ヴァッサー氏がデザインした遺作であり黒歴史でもある珍建造物です。
ゴミ焼却場と汚泥処理場の建設費はなんと総額1409億円!無駄無駄無駄ー!!!!
今日は天気がいいので血管の浮いた様なヒワイな煙突もよく見える〜。

水晶宮1
水晶宮ー!!!!! 想像していたよりデカいです。オリンピック招致失敗の遺物という先入観なしで見れば、このポッカリと海に浮かぶガラスのドームは寂寥感もあいまって、とても美しく思えました。
…この「なにわの海の時空間」は昨年3月に閉鎖された廃墟一年生。
フランスの建築家ポール・アンドリュー氏が設計し、建設費は総額176億円!2000年に開業したものの不人気から年間3億円の赤字を垂れ流し…。そりゃ財政難にもなるよ。

水晶宮2。
1851年、ロンドンでの第一回万国博覧会の会場に建設された、鋼鉄とガラスの大パヴィリオン「クリスタルパレス」。万博終了後、ロンドン郊外に再建された水晶宮には、近代産業の結晶が陳列されていたそうです。
1862年にここを訪れたドストエフスキーは「産業文明の功利主義の象徴」と「人間の合理主義的決定論の勝利」を水晶宮に見たという。この時にドストエフスキーが感じた功利主義、決定論に対する嘔吐感が投入されたのが、小説『地下室の手記』でのイカレた地下生活者の凄まじい憎悪表現。人間の功利=幸福とは何なのか?千差万別で非合理な人間性までは計算出来ないはず!幸福計算のナンセンスを地下生活者は呪詛する。
私もこの、なんちゃって水晶宮を見たら憎悪するかな〜って思ったけど、勝利どころか敗北してる水晶宮には切ない気持ちにしかさせられなかったよ。功利主義、合理主義は粉砕したいけどね!

庁舎
あそこに見えるのは国内第四位の超高層ビル「大阪府咲洲庁舎」。
周りに比較する建物がないので、どうも高さが分かりづらいけど、これも「テクノポート計画」の目玉の一つだったそうです。総事業費1193億円…こうポンポン億やら兆やら出て来ると感覚が麻痺してきますね。完成時は「大阪ワールドトレードセンター」として国際貿易の拠点として大活躍する予定でしたが、テナントが入らず代わりに大阪市の関連事業が穴埋めするハメに…今は大阪府の第二庁舎になってるそうです。遠目からもツマラナいビルだと分かるので、行くのはやめにした。…天気も景色もいい日曜日なのに、釣り人2人と私ぐらいしかここにはいない。2兆円の予算を計上したときは、世界中の人々が押し寄せて毎日が祭りみたいな光景を描いていたんだろうな。人間の功利的達成を算出する浅はかさが生み出した風景ですね。

マイアミ番長

来る4日より4日間、アメリカはマイアミビーチで開催されるスカしたアートフェアに、我が無人島プロダクションも参加しま〜す。無人島の参加は初めてではありませんが、私の作品が出品されるのは初めてです。
「さて、どんな作品で攻めようか?」と一人作戦会議で考えた末に「日本文化ウリでエキゾチック&クールジャパン」と結論がでました。それで出来た作品が『スクールウォーズマン』。ジャパニーズ・ギャングスタ=番長って超COOLじゃない?それに70〜80年代カルチャーの臭いもするし今時POPでしょ。と自己完結 なノリで完成した作品の写真が早速『NADAマイアミビーチ』のサイトに公開されました〜。ガビーン!浮いてる。無人島が浮きまくってるー!!! 他のギャラリー作品画像と見比べて愕然としました。(社長は爆笑)どこのギャラリーも静謐かつ上品。そして安牌な作品でそろえて来てます。その場が、すでに定評あるアメリカン・モダンアートの伝統を踏襲しまくった拝金芸術の展示会場だったとは!その上、マイアミがセレブリティの町ということを私は知らなかった…。(貧乏人はこれだから困る)
でも正直言って、「おお美しい絵画ですね」「これは、ガラス拭きのワイパーのストロークの美しさを再現した作品です」「ほほぉ」なんて客とギャラリストのこじゃれた会話が想像出来そうな作品より、ボロいトレーラーハウスを引っぱり倒す試みや、まっ黄色のドブネズミの剥製、ブチ壊しの番長版画のほうが破壊的で面白いと思うけどな〜。(面白くて売れるのなら問題ないけどネ。)
彼の地マイアミが、金持ち広場なら、敢えて経済至上主義の金字塔を砕くがごとく、経済=近代合理の秩序をブチ破る無秩序を持ち込むべきだと私は思うね!「ここが東京で一番ナウいギャラリー」とセレブリティに嘯いて、作品が売れれば非合理の勝利は近い!な〜んつって。この賭けが吉と出るか?凶と出るか?結果が楽しみです。

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梱包直前の番長=スクールウォーズマン(生死)
C↑P卯城くんも「?」の反応。そんなので外国人に理解されそうもないが…。
ビジュアルで勝負して欲しい!マイアミで闘え番長!

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「スクールウォーズマン(卒業)」
ご存知、尾崎豊のヒット曲「卒業」がモチーフです。
そんなに支配(笑)されたくないんなら学校なんか行かなきゃいいのに!馬鹿だな。

『NADA マイアミビーチ2014』←12/4〜7の4日勝負!
(NADAのサイトからセレブ感を感じ取ってください)